写真撮る時の掛け声完全ガイド!はいチーズ以外で自然な笑顔を作る秘訣
旅行先や歓送迎会、あるいは何気ない日常のスナップ写真で、カメラを向けられた瞬間に思わず表情が固まってしまった経験は誰にでもあるはずです。長年親しまれてきたお決まりの合図を投げかけられても、引きつったような口元になり、仕上がった写真を見て落胆するケースは後を絶ちません。写真の良し悪しを決める要素は、カメラの性能やライティングだけではなく、シャッターを切る瞬間に交わされる「声かけの質」にあります。
SNSの普及やスマートフォンの高画質化に伴い、キメすぎないありのままの表情やエモーショナルな瞬間を美しく残したいというニーズが急速に高まっています。従来の型にはまった合図から脱却し、撮影の現場を一瞬で和ませる言葉選びや心理的アプローチが、プロ・アマ問わず注目を集めています。ぎこちない作り笑いを卒業し、被写体の最も魅力的な表情を引き出すための実践的なフレーズとテクニックを掘り下げていきます。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:「はいチーズ」は口角が横に引ける一方で目が笑わない構造的欠陥があり、現代の撮影現場では別の声かけへの移行が進んでいる。
- 要点2:英語圏の「Cheese」だけでなく、韓国の「キムチ」や各国の食文化を取り入れた母音「i」のフレーズ、クスッと笑わせる意外なネタが効果を発揮する。
- 要点3:自然なデュシェンヌ・スマイル(本物の笑顔)を生み出す鍵は合図ではなく、会話とポーズの連動による「感情の揺らぎ」にある。
【意外な歴史】なぜ日本人は「はいチーズ」と言うのか?由来と構造的盲点
写真を撮る時の合図として日本人の脳裏に深く刻まれている「はい、チーズ」。この言葉が国内に定着したきっかけは、1963年に放送された雪印乳業(現:雪印メグミルク)のプロセスチーズのテレビCMでした。外国人モデルの女性がカメラを構え、「Say cheese please」と呼びかける演出が大きな話題を呼び、それまで「1、2の3」などと味気なく合図していた日本の撮影風景を一変させたのです。
もともとのルーツである英語圏の「Say cheese」は、1940年頃のアメリカで政治家やセレブリティが笑顔を作るライフハックとして広まったとされています。「チー(chee)」と発声する際に唇が左右に引っ張られ、自然と口角が上がって笑顔に似た口元が作られるという音声学的な利点が根拠でした。昭和から平成にかけて、このフレーズは瞬く間に日本全国の観光地や学校行事へと浸透していきました。
しかし、現代のポートレート撮影や表情研究において、この掛け声の「構造的な欠陥」が指摘されるようになっています。「チーズ」と発音するときに動くのは口元の筋肉(大頬骨筋など)がメインであり、目の周りの筋肉(眼輪筋)は連動しません。その結果、口元だけが横に広がり、目元に笑みが宿らない「作り笑い(パンナム・スマイル)」に陥りやすいのです。合図としての強制力が強すぎるあまり、被写体が身構えて筋肉を硬直させてしまう点も大きな盲点となっています。

【はいチーズ以外の掛け声】思わず吹き出す!面白いネタ&盛り上がるフレーズ集
定番の合図が抱える問題を解消するために現場で活用されているのが、はいチーズ以外の掛け声です。構えた緊張感を一瞬で解きほぐすには、予想を裏切るユーモアやクスッと笑えるネタを投げかけるのが最も近道となります。
バラエティ番組の収録やプロのイベント撮影現場でも多用されるのが「コール&レスポンス型」の声かけです。撮影者が一方的に合図を出すのではなく、被写体に声を出させることで呼吸が深まり、顔の強張りが取れるメリットがあります。
- 定番の算数ネタ:「1たす1は?」「にー!」(口が自然と『い』の形になり、テンポよく笑顔を作れる)
- 飯テロ・連想ネタ:「昨日の晩ごはん何食べた?」「カレー!」「焼肉!」(反射的に答えることで素の表情が出る)
- ウケ狙いの脱力ネタ:「息止めてくださーい」「変顔してくださーい(と言って即座に撮る)」
- 感情爆発ネタ:「ボーナス出た人ー!」「はーい!」(歓声とともに活気のある表情が生まれる)
仲間内やカジュアルな飲み会、打ち上げで特に威力を発揮するのが、写真掛け声ウケるネタを取り入れたサプライズ撮影です。例えば「はい、笑って〜」と真顔で言った直後に「あ、レンズキャップ外れてなかった」とボケてみたり、「はい、チーズバーガーピクルス抜き!」と予想外に言葉を長く伸ばしたりすると、被写体は思わず吹き出します。その「吹き出した瞬間」こそが、計算では作れない最高のシャッターチャンスになります。
【世界各国の表現比較】英語・韓国語からヨーロッパまで!写真掛け声グローバル事情
カメラを向けられたときに発する言葉は、国や文化圏によって驚くほど多彩です。興味深いことに、世界中で使われている掛け声の多くは、口角が自然に上がる母音(日本語の「い」に相当する音)を含んだ言葉が選ばれています。
| 国・言語 | 代表的な掛け声(現地表記) | 言葉の意味・口の形 | 編集部の見解・実用性 |
|---|---|---|---|
| アメリカ・イギリス(英語) | Say cheese! / Ready, 1, 2, 3! | チーズ。語尾の「ズ」で口元が横に開き「い」の形を維持する。 | グローバル標準だが形式化しがち。現在はカウントダウンのみで撮るスタイルも主流。 |
| 韓国(韓国語) | キムチー(김치)/ ハナ、ドゥル、セッ(하나, 둘, 셋) | 伝統食のキムチ。語尾の「チ」でしっかり前歯が見える笑顔になる。 | K-POPカルチャーの浸透により若年層で定番化。指ハートなどのポーズとも相性抜群。 |
| フランス(フランス語) | Ouistiti(ウィスティティ) | 中南米原産の小型のサル(キヌザル)。「ティ」の連続で口角が跳ね上がる。 | 響き自体が可愛らしく、子どもの撮影で使うと好奇心から笑顔を引き出しやすい。 |
| スペイン・中南米(スペイン語) | Patata(パタタ)/ Di patata | ジャガイモ。「タ」の開放的な発音で明るくリラックスした表情を作る。 | 陽気な空気感を演出しやすく、ラフなストリートスナップや家族写真に向いている。 |
| 中国・台湾(中国語) | 茄子(チェーズー / qiézi) | 野菜のナス。「チェー」の発音時に口が大きく横に広がる。 | 日本の「はいチーズ」と音の響きが非常に似ており、アジア圏の旅行者にも通じやすい。 |
海外旅行先で現地の友人と撮影する際や、インバウンドの観光客にシャッターを頼まれた際には、写真掛け声英語の基本である「Say cheese!」に加えて「Ready? One, two, three!」とテンポよく声をかけるのが親切です。また、韓流トレンドに親しみのある若い世代の間では、写真掛け声韓国語の「ハナ、ドゥル、セッ(1、2、3)」の合図でシャッターを切り、ポーズを変えていくスタイルがフォトブースやセルフィー撮影で日常的に取り入れられています。

【プロ直伝】自然な笑顔を引き出す声かけと撮影テクニック
スタジオ撮影やポートレートの最前線で活躍するプロカメラマンは、「笑ってください」という言葉を絶対に使いません。笑顔を言葉で命令されると、脳は義務感を感じて余計に顔面を硬直させてしまうためです。プロが実践している自然な笑顔を引き出す声かけは、シャッターのタイミングを悟らせず、被写体とのコミュニケーションの延長線上で表情を捉える点にあります。
第一の秘訣は、「肯定的なフィードバックをマシンガンのように浴びせる」ことです。「いいね!」「その角度すごく綺麗」「今の目線最高です」といった短い賞賛をテンポよく投げかけることで、被写体の中に「肯定されている安心感」が生まれ、内面から自信に満ちた柔らかな表情がにじみ出てきます。
第二のテクニックは、動作の最中を狙うアプローチです。「深く息を吸って……吐きながら肩をストンと落としてください」「髪を耳にかき上げてみて」など、具体的なアクションを指示します。人間は動作に意識を向けている間、カメラへの警戒心が薄れます。体がリラックスしたその一瞬を切り取ることで、雑誌のスナップのような自然体のカットが完成します。
特に難易度が高いとされる子供の写真撮影掛け声においては、「カメラを見る」という行動自体を遊びに変える工夫が欠かせません。
- 秘密クイズ方式:「レンズの中にアンパンマンが隠れてるよ!何色のお洋服着てるか見える?」とレンズを凝視させる。
- リアクション誘導:「カメラマンのおじさん、さっき転んでお尻ぶつけちゃったんだよ」と話して吹き出させる。
- だるまさんがころんだ方式:「動いちゃダメだよ、動いたらこちょこちょするよ〜」と緊張と緩和を作る。
子どもに対して「じっとして」「笑って」と指示するのは逆効果です。子どもの興味をカメラそのものや撮影者のキャラクターに引きつけ、好奇心で輝く瞳を捉えることが決定打となります。
【実態検証】シチュエーション別!失敗しない掛け声とポーズの組み合わせ
撮影における最適な声かけは、被写体の人数や関係性、シチュエーションによって完全に異なります。場違いな声かけをしてしまうと、空気が冷え切ったり、誰かが目をつぶってしまう事故が発生します。
1. 歓送迎会・結婚式・社員旅行の「集合写真」
大人数の撮影で最も避けたいのは、誰かの目線が外れたり目をつぶったりすることです。集合写真掛け声盛り上がる鉄板のアプローチは、撮影者が大きな声で仕切りつつ、全員の呼吸を一つにするカウントダウンです。
「はい、全員の顔がしっかり見えてます!1枚目は真面目にいきます、3、2、1!」「次は自由なポーズで!もっとくっついて〜、ハイ、スマイル!」と、2段階でバリエーションをつけるのがスマートです。定番の写真撮影ポーズと掛け声として、「ピース」だけでなく「肩組み」や「全員で同じ方向に視線を投げる」などのアクションを指定すると、一体感のあるダイナミックな集合写真になります。
2. 友人同士・カップル・女子旅
親しい間柄でのスナップでは、スマートフォンの連写機能(バースト撮影)を前提にしたリラックスした声かけが適しています。「はいポーズ」で静止するのではなく、「歩きながらこっち振り返って!」「せーの、でジャンプ!」など、動きを伴う掛け声が生き生きとした写真を残す秘訣です。
3. ビジネス・公式プロフィール撮影
信頼感と清潔感が求められる現場では、砕けたウケ狙いの掛け声は逆効果になります。ここでは「顎を数ミリ引いて」「胸を張って、遠くの目標を見つめるイメージで」といった骨格や姿勢への指示に集中し、シャッターを切る瞬間には静かに「はい、素晴らしいです」と声をかけるのが誠実な表情を引き出すセオリーです。

一般に知られていない盲点とネットの誤解
ネット上の撮影ノウハウでは「笑顔を作るなら『ウィスキー』と言わせれば良い」「カウントダウンをすれば目をつぶらない」といった言説が広く出回っていますが、実際の撮影現場ではこれらのテクニックが裏目に出るケースが少なくありません。
まず、「ウィスキー」や「ラッキー」といった言葉を被写体に言わせる手法についてです。確かに語尾の「キー」で口は横に開きますが、発声に意識が引っ張られるあまり、被写体の視線が泳いだり、喉元に力が入って首筋が筋張ってしまったりする弊害があります。声を出させる場合は、単語を機械的に復唱させるのではなく、前述したクイズや感情が動く会話の中で発話させることが前提となります。
もう一つの大きな誤解が、「3、2、1」のカウントダウンです。カウントダウンを聞いている間、人間は「1」の瞬間に向けて無意識に緊張を高めます。その結果、シャッターが切られる瞬間に最も表情が硬くなり、瞬きのタイミングが重なって目をつぶる確率が跳ね上がります。
経験豊富なカメラマンが実践する裏ワザは、「2」と「1」の間の絶妙なタイミングで1枚目を切り、さらに「1」と言い終わった直後の脱力した瞬間を連写することです。「はい、撮りまーす……もう1枚いきますね」と言いながら、実はその合間の無防備な笑顔を捉えるのが、最も失敗しない撮影アプローチです。
【プロの結論】心理学「デュシェンヌ・スマイル」から導く最適な撮影コミュニケーション
フランスの神経学者デュシェンヌ・ド・ブローニュの名を冠した「デュシェンヌ・スマイル」は、情動が揺さぶられたときにのみ発生する、眼輪筋と大頬骨筋が完璧に協調した本物の笑顔を指します。心理学の数々の実験が証明している通り、このデュシェンヌ・スマイルを「意識的な筋肉のコントロール」だけで再現することは極めて困難です。
つまり、「どういう口の形をさせるか」というフィジカルな指示に終始している限り、本質的に魅力的なポートレートを撮影することはできません。掛け声とは、単なる撮影のタイミング合わせではなく、「被写体の感情をポジティブに揺さぶるためのコミュニケーションツール」であると認識を改める必要があります。
おすすめできる撮影者の振る舞いは、カメラの後ろに隠れず、レンズ越しに被写体としっかり目を合わせながら会話を楽しめる人です。逆に、おすすめできないのは、「もっと笑って」「顔が硬いよ」と被写体の現状を否定する言葉を投げかけてしまう人です。否定の言葉は緊張を倍増させ、被写体の自己肯定感を削いでしまいます。写真を撮る行為は、信頼関係(ラポール)の構築そのものであると心得てください。
【写真 撮る 時 の 掛け声】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:「はい、チーズ」は現代の撮影ではもう使わない方がいいですか?
A1:完全に使ってはいけないわけではありません。年配の方やフォーマルな場など、形式が共有されている安心感を好む場面では依然として有効です。ただし、自然な表情を残したいカジュアルな撮影やSNS用の写真では、会話型の声かけやユーモラスなフレーズに切り替えた方が圧倒的に良い仕上がりになります。
Q2:大人数の集合写真で全員が目をつぶらないようにする声かけは?
A2:「掛け声の直前まで全員目を閉じていてください。せーの、で目を開けてカメラを見ましょう!」という逆転の発想が効果的です。直前まで目を休ませておくことで、シャッターの瞬間にパッと明るく見開かれた瞳を捉えることができ、瞬きによる失敗を劇的に減らせます。
Q3:人見知りが激しい小さな子どもを撮影する際のベストな声かけは?
A3:無理にカメラを見せようとせず、大好きな食べ物やキャラクターの話を投げかけてください。「昨日食べたイチゴ、甘かった?」「パトカーのサイレンってどんな音だっけ?」など、記憶を呼び起こす質問をすると、子どもは一瞬我を忘れて生き生きとした表情を見せてくれます。
Q4:韓国トレンドの撮影スタイルを取り入れたい時の合図は?
A4:「ハナ、ドゥル、セッ(1、2、3)」のリズムに合わせ、1シャッターごとにポーズを変えていくスタイルがおすすめです。静止するのではなく、あえて動き続けながら連写することで、K-POPアイドルのオフショットのような躍動感ある写真が撮れます。
まとめ:掛け声を変えるだけで写真は一生モノの思い出に変わる
スマートフォンのカメラ機能が劇的に進化し、誰でもブレのない鮮明な写真が撮れるようになった現代だからこそ、写真の価値を決定づけるのは「そこに写る人の感情の温度」です。義務的に発せられる「はい、チーズ」を卒業し、相手をリラックスさせ、思わず笑みがこぼれるような一言を添えるだけで、写真の仕上がりは劇的に変わります。
面白いネタで空気を温めるのも、海外のキャッチーなフレーズを取り入れるのも、すべては「撮影の時間を共有する楽しさ」を生み出すための工夫です。次にカメラを構えるときは、ぜひ新しい掛け声を投げかけてみてください。シャッターの先に広がるのは、これまで見たこともないほど輝く、大切な人たちの最高の笑顔であるはずです。 (出典: 写真 撮る 時 の 掛け声(Yahoo!ニュース))